水洗いについては、別の記事の「クリーニングの種類について」で述べましたが、水洗い出来る素材は具体的には、「綿・麻・ポリエステル・アクリル・ナイロン」の5種類です。それぞれの繊維の主成分が50%~100%を占めてれば、温水で洗っても縮みや色が出てしまうといった心配が少ないし、石鹸や漂白剤などの強力な洗剤を使って洗うことができます。下記にそれぞれの素材の特徴を載せます。
綿
メリットは
- 吸湿性と通気性がよい
- 肌ざわりが非常によい
- 吸水性が高い為、染色しやすい
- アルカリに強く、摩耗に強い
デメリットは
- 縮みやすく、シワになりやすい
- 吸水性が高い故に乾きづらい
- 色落ちや変色することがある
- 繰り返し洗濯することで固くなる
麻
メリットは
- 衣服に使われるのは、亜麻(リネン)と苧麻(ラミー)の2種類
- 綿などに比べ、少しザラザラとした硬い手触り
- 通気性と速乾性に優れ、汗をたくさんかく夏に最適
- 綿の約4倍、シルクの約10倍の吸水性がある
- 天然繊維の中で最も強靭で(綿の1.6倍強度)で、水に濡れると更に強さを増す
デメリットは
- 直射日光で色あせしやすい
- 30℃以上のお湯で洗うと縮みやすい
- 植物由来の繊維のため、シワになりやすい
ポリエステル
メリットは
- 繊維が丈夫で切れにくいので、他の繊維に比べて耐久性に優れる
- 繊維の中に水分が入りづらい構造をしていて、生地に水や汗が付いてもすぐに拡散されて蒸発する。つまり、乾きやすい。
- 元の形状を保つ性質のため、洗濯してもシワになりにくい。
- 熱に強い
デメリットは
- 合成繊維のため、静電気がおきやすい
- 合成繊維の静電気発生の影響のため、ゴミが付きやすい
- 火に弱い
- 毛玉ができやすい
アクリル
メリットは
- ふっくら柔らかい
- 保湿性が高い
- シワになりにくい
- 染色性に優れていて、色合いがきれい
- 酸やアルカリに強く、薬品耐性に優れている
デメリットは
- 静電気が起こりやすい
- 毛玉になりやすい
- 吸湿性も吸水性もほぼないので、汗をかくと服がベタベタしやすい
- 熱に弱い
ナイロン
メリットは
- 耐摩擦性に優れている
- 発色性に優れている
- 弾力性があり、シワになりにくい
- 水による収縮がなく、型崩れしにくい
- カビや虫害を受けにくいため保管しやすい
- 天然素材に比べて格段に軽い
デメリットは
- 長期間経つと黄ばみがでやすい
- 吸湿性が低いので、夏は汗をかくと生地がベタベタしやすい
- 熱に弱い
以上、水洗いできる素材について説明しましたが、水洗いできない素材についてはクリーニング店に依頼することをおすすめします。自分でクリーニングに出しに行く時間がない場合は、宅配クリーニングサービスを利用するのがオススメです。